予想外!世界の福祉について

日本の福祉の現状とは

日本では、2000年頃から福祉について積極的に行政が行動を起こすようになりました。これには理由があり、かつてのように多くの子供が大人を支えることが出来なくなることが明確になり、また、社会保障費が増大することが明白になったために、その負担を行政だけで賄うことが出来なくなりました。行政が負担出来ない以上は、その負担について誰かがしなければならないとなって、民間も含めたより多くの人が積極的に関わるようにと、制度が出来たのが介護保険制度であり、障害者総合支援法関係であるというわけです。
かつては医療機関や社会福祉法人しか関われなかった分野ですが、民間にも裾野を広げて対応をしてもらうことで、財政支出をなるべく避ける方向に、極力抑えたいと考えていると言われています。今後も少子化高齢化が進みますのでその傾向は長く続くことでしょう。また、税金負担以外にも介護保険料ということで、40歳以上の人については従来の税金以外のもので負担を求められるようになっています。福祉に関する負担を広く国民にも求めることで、財政問題にも関心を持ってもらうとともに、負担を相応にしてもらう方向に舵を切ったわけです。

世界の福祉の状況は千差万別

世界の福祉の状況は千差万別です。また、福祉が進んでいるところでもその負担のあり方は色々であり、対応も分かれています。有名なところでは、北欧が高負担、高福祉として知られています。スウェーデン等の北欧では税金が高額である代わりに、福祉も非常に充実しています。一方、中東や中央アジアの石油、天然ガスなど地下資源が豊富なところでは、福祉などが無料でありしかも充実しているところも少なくありません。ただし、こうした地域の中にはそれ以外の産業がないことと、政治自体が独裁体制であり、その独裁体制の維持のために資源を持って国民を潤わせる施策をとっているところがあります。その他には、福祉施策自体が存在しない地域もあり、こうしたところでは家族が介護などを担うところや、そもそも福祉が必要な人以前に明日の食べるものがないなどの貧困に苦しんでいるところも多くある状況となっています。福祉とは結局のところ、お金がなければ実施出来ないものであり、政治に強く影響されてしまう問題であると言うことです。政治が成熟してかつお金も相応にある経済豊かなところ、先進国や資源豊富なところが発展してきた事であると言えるでしょう。

日本と世界の福祉の違い

日本では中負担で相応のものを、世界のうち北欧では高負担で相応のものといった具合に、地域によって全く事情が異なっています。ただ、いずれの場合でも世情が安定していないと、お金がかかる分だけ前進することはありません。経済が不安定になれば、お金がかかる分野であるため、率先して削減されてしまいます。削減されてしまうことで、本来であれば救えた人たちが救えなくなるおそれも当然ながら出てくるでしょう。そうしたところでは、政治に対する不満が高まりやすく、結果として他の人々の生活も脅かされます。それがまた世情不安につながるという悪循環を生み出してしまいます。負担国民全体で対応が可能かどうかをしっかりと考えて行かなければいけません。景気がよければこの種の対応にも潤沢にお金が回りますが、そうでなければ真っ先にお金を削るのでは、救える人々を切り捨てることにつながります。これは世界でも日本でも共通のことです。政治と行政の安定化が必要不可欠ですが、お金の問題もあり、経済成長が見込めない地域の場合、また低成長しか望めない日本であっても、今後この分野へのお金の供出は減っていくことでしょう。不和争いの種にもなりかねません。

  • 最終更新:2016-05-10 15:43:20

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